DNS反映待ちか設定ミスかをdigで切り分ける
DNSを変更したあと、「反映待ちです」と言われることがあります。
たしかに待つしかないケースもあります。ただ、設定先を間違えているだけのこともあります。
なので、待つ前に dig でどこまで変わっているか見た方がよいです。
まずNSを見る
ドメインのネームサーバーを確認します。
dig NS example.com +short
Cloudflareへ移したなら、こういう返り方になっていればレジストラ側の変更は進んでいます。
amy.ns.cloudflare.com.
jeremy.ns.cloudflare.com.
ここがまだ旧DNSのままなら、Cloudflare側のDNSレコードをいくら直しても、外からは使われません。
CloudflareのFull setupでも、ドメインをCloudflareへ追加したあと、レジストラ側でネームサーバーを変更する流れになっています。
https://developers.cloudflare.com/dns/zone-setups/full-setup/setup/
権威DNSに直接聞く
Cloudflareのネームサーバーが分かっているなら、そこへ直接問い合わせます。
dig @amy.ns.cloudflare.com example.com A +short
ここで返る値が、Cloudflare側DNSの現在値です。
Cloudflare Pagesに向いている場合、トップドメインはCloudflareのIPが返ることがあります。
172.66.xx.xx
172.66.yy.yy
www はCNAMEでPagesのURLが返る形もあります。
dig @amy.ns.cloudflare.com www.example.com CNAME +short
example.pages.dev.
この時点で旧WordPressサーバーのIPが返るなら、反映待ちではなくCloudflare DNS側の設定が古いです。
1.1.1.1や8.8.8.8に聞く
次に一般のリゾルバへ聞きます。
dig @1.1.1.1 example.com A +short
dig @8.8.8.8 example.com A +short
Cloudflareの権威DNSでは新しい値、8.8.8.8 では古い値、ということがあります。
@amy.ns.cloudflare.com -> 172.66.xx.xx
@8.8.8.8 -> 85.131.206.24
この場合は、設定自体は変わっていて、一般リゾルバのキャッシュが残っていると考えられます。
少し待つ判断でよいです。
HTTPの向き先も見る
DNSだけでなく、実際にHTTPレスポンスも見ると分かりやすいです。
curl -I https://example.com/
旧WordPressが残っているなら、レスポンスヘッダーにWordPressっぽい情報が出ることがあります。
server: nginx
link: <https://example.com/wp-json/>; rel="https://api.w.org/"
Cloudflare Pages側なら、server: cloudflare やCloudflare系のヘッダーが見えることがあります。
もちろんヘッダーだけで完全判定はできませんが、切り分けの材料にはなります。
TTLも見る
dig はTTLも確認できます。
dig example.com A
出力の途中にある数字がTTLです。
example.com. 300 IN A 172.66.xx.xx
この場合は300秒なので、キャッシュ側では最大5分程度残る可能性があります。
ただし、レジストラ変更や上位DNSの反映は、もう少し時間がかかることもあります。
切り分けの見方
実際には、この表で見ると判断しやすいです。
| 状態 | 見方 |
|---|---|
dig NS が旧DNS |
レジストラ側のNS変更待ち、または未設定 |
| Cloudflare権威DNSが旧IP | Cloudflare DNS側のレコードが古い |
| Cloudflare権威DNSは新IP、8.8.8.8は旧IP | 一般リゾルバのキャッシュ待ち |
| DNSは新しいのにHTTPSが失敗 | SSL証明書やPages Custom domain側を確認 |
DNSの基礎用語は DNSのNS、A、CNAME、TXTレコードをざっくり整理する に分けています。
まとめ
DNSで詰まったときは、いきなり全部を疑うより順番に見るのが早いです。
dig NSでネームサーバーを見るdig @権威DNSでCloudflare側の現在値を見るdig @1.1.1.1やdig @8.8.8.8で一般リゾルバを見るcurl -Iで実際のHTTP応答を見る
これで「待つしかない」のか、「設定を直すべき」なのかをだいぶ分けられます。
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